今週来週と天気予報は雨マーク☔️だらけで困りましたね。。
今回の施工事例の紹介は超大型の葺き替え工事がようやく完成しましたので、気合い入れて書かせていただきます^^
今回のお客さまはご近所にお住まいの方で、直接うちの会社事務所にノックしていただき、ご依頼をいただきました。珍しいパターンですがとても嬉しく感じました。
熊本市東区 I 様邸 築40年くらい セメント瓦屋根入母屋作り 約100坪
現地調査に行ってみてビックリ!「でかっ!!」
屋根の調査だけでも2時間くらいかかりました。
お客様の要望は石州瓦で、棟も1段ではなく、のしで積んで欲しいとのことでしたので、今回は丸惣という石州瓦のメーカーの防災瓦で、地震や台風に強い最新の工法「セフティ防災棟」にてご提案させていただきました。
今回の工事こだわりポイント第1段!地震・台風に強いセフティ防災棟!
従来ののし積み工法ではなんばんといわれる土を使うのに対して、セフティ防災棟工法は土を使わない乾式工法ですので、まずとても軽量というメリットがあります。
土台は45X45の木を金具にて棟に取り付けます。その土台に乾式テープという金属が入っているテープを瓦に沿って綺麗に止めつけて防水します。
なんばんを使う工法ですと、長期的な劣化でヒビや割れの心配がありますが、乾式テープは柔らかい金属ですので大きな地震がきても割れることがないです。なにより軽量で頑丈ですので、安心安全!
土台の上にベースのガルバリウムの板金を取付、のし瓦を乗せていきます。
施工マニュアルにはありませんが、今回はさらに強度がでるように全てののし瓦にコーキングを使って固定しております。
通常ののし瓦と違い、今回使用した「防災のし瓦」にはオスメスがあり、並べるだけでピッタリはまり、ズレにくいです。穴が空いているところに最終的に全てののし瓦を長いビスにて固定できるように作られています。
のし瓦を積んだら押木を乗せて土台の木に専用ネジでガッチリ固定します。
丸瓦もパッキン付きのビスにて固定できるのでとても頑丈です。
ここまで頑丈に作っておくと大きな地震がきても、まず崩れることはないでしょう。
カタログでは屋根を横にしても崩れませんという衝撃的な写真がありますが、おおげさではない表現です。
熊本地震の際、のし積みの立派な棟ほど被害は大きく、被害にあった棟はほとんど1段の7寸丸にて取り直しをする工事をかなりやりました。
瓦は地震に弱いというイメージをお持ちの方も多くおられると思いますが、今回ご紹介したセフティ防災棟のように、屋根材や工法も進化しております。
安心安全をお届けするのが我らの仕事ですので、こういった新しい工法や材料は積極的に採用していくことは必要だと感じます。
地震の際に2階の棟だけを1段棟に変えて、1階と2階のバランスが良くない屋根を結構見かけますが、そんな方に「セフティ防災棟」オススメです!笑
今回の工事のこだわりポイント第2段!下葺き材にタック付きルーフィング仕様!
通常、瓦屋根の下葺き材(防水シート)は改質アスファルトルーフィング(ゴムアースルーフィング)を使用するのが一般的です。
今回はお客様の要望で「ルーフィングを2枚貼って欲しい」と言われました。
2枚貼るということはコストが2倍、そのコストに見合う費用対効果は低いと感じ、粘着式(タック付)ルーフィングの提案をいたしました。
通常のルーフィングはタッカーというホッチキスで下地に止めつけていきますが、粘着式の場合は裏面が粘着層になってますので、シートに穴を開けずに済みます。
これ1枚で完全な防水機能を持っているというのが特徴で、万が一瓦が破れた時も二次防水で雨漏りを防いでくれますので、粘着式を使用する現場も年々増えています。
自社ではカバー工法で使うケースが多いです。
瓦工事の際、桟木の止め付けでルーフィングに穴はあきますが、粘着式の場合はその釘の周りにしっかりとまとわり付きますので防水性能が高いです。
今回の工事こだわりポイント第3段!家紋入り鬼瓦!!
けっこう長文になってしまっておりますが、ここまで読み進めていただいている方にまずは感謝です。
今回の工事のような立派な棟の施工も今ではとても少なくなりましたが、こだわりを持ったお客様にはこだわりを持ってお返ししたいという気持ちもあり、鬼瓦に取り付ける「家紋プレート」をサービスで作らせていただきました。もちろん特注です!
いやこれ、お世辞抜きでめちゃくちゃカッコイイ!!
鬼瓦の下の巴も「花巴」を使用し、家紋入り鬼瓦を際立たせます。
去年の12月中ばから着工し、工事期間は約1ヶ月半ほどかかりました。
久しぶりに職人として腕がなるお仕事で、僕自身もとても楽しくお仕事が出来、お客様にも大変お喜びをいただけました。この場をかりて、このような貴重なお仕事をさせていただき感謝いたします。